2019年6月19日

Pimax 8K/5K+ メガネ対策

Pimax 5K+は、眼鏡で使えないこともないけど、やっぱレンズに傷つけそうでいやだなぁ。
と思って、Oculus Riftのときに使っていたような視力矯正用眼鏡レンズホルダーを作ろうとした。

まず、安い眼鏡の通なんでおなじみのZENNIで、安くてレンズが大きいフレームを探した。オプションを付けなければ$9.95+送料$9.95と激安。
Gray Aviator Glasses #418912

でも3Dプリンタが手元にないしなぁ。と呟いてたら、@nyajigon22さんが3Dデータを作成し、3dプリンタでプリントしてくれました!感謝感謝です。


可能な限り自然なそり角にし、前傾角を付けることで、普段の眼鏡と見え方はほぼ同じ。違和感なし。
レンズも大きめなので、Normal FoVのほぼ全域をカバーしてくれる。
ただ、鼻が若干当たるので、フェイスパッドの厚さで調整している。
完璧。


なんと、データも公開されています。上記の眼鏡とコレがあればもう幸せ。
Pimax 5k + / 8k prescription lens adapter STL - Pimax 8K Series - Pimax Forums
プリント済みフレームはヤフオクで出品してくれてるから、これを買うと良いよ。
ヤフオク! - nyanko4321jpさんの出品リスト
2019年3月3日

Pimax 5K Plus VR Headset Review

Pimax 5K+を手に入れ、1ヶ月くらい使ってみたのでレビュー。
Pimax 8Kではなく5K+にした理由は、8Kはなめらかで動画鑑賞に向き、5K+はくっきりでゲーム向きと事前レビューにあったから。有機EL液晶の5K BEはBrainwarp非対応とのことで5K+に決定。
※Oculus Riftからの乗り換え。HTC ViveとVive Proも使ったことがあります。
※レーシングシミュレーターのiRacingしかやりません。
※Pitool 1.0.1.103 Betaでのレビューです。

〜画質〜
スクリーンドアエフェクトは、ほとんどわからない。
ピクセルパターンのせいか、ドット感が感じられる。あと織物のような縦縞も見える。しかしこれらは注視してやっと気づく程度。有機ELではない普通の液晶なので、暗いシーンでは黒浮きが見られる。普通の液晶ディスプレイと同じ。
Riftとは精細感が段違い。文字も読みやすい。画質には文句なし。

〜視野角〜
広い!対角200度のFoVは、横170度×縦110度。横FoVは3段階から選ぶことができて、Large(横170度)、Normal(横150度)、Small(横120度)から選べる。狭いほうが描画しなきゃいけない解像度も少ないのでグラフィック負荷も低くなる。つまりfps稼げる。
Normal FoVでも箱車にのって正面を向いたら、助手席側サイドミラーが視界の隅に入る。NormalからLargeにして追加される領域はレンズの外縁部になるせいか画もボケて情報量はあまり増えないくせに描画負荷がかなり重いので、ぼくはNormalで使っている。

〜装着感〜
この項目は顔の形状により評価は変わるので参考程度に。
フェイスクッションのカーブがRiftに比べてゆるく、僕には合わなかった。オデコと頬骨だけ圧迫される。純正スポンジがやわらかく、長時間着用してるとずれてくるため、ヘッドストラップは結構締め付けないといけなかった。締め付けると血流が阻害されるのか、妙な疲労が蓄積される。
メガネ民のこともあまり考えられていない。純正スポンジだとメガネがPimaxレンズに接触する。このままではキズだらけに。
これらの問題は、厚いクッションを2枚使いすることで軽減された。
おまけにレンズから目を離したせいか、周辺の魚眼レンズのような歪みも軽減された。
でも、ヘッドストラップの締め付けはキツイくしないといけないまま。長時間の着用はしんどい。
Vive用の厚いフェイスクッションとデラックスオーディオストラップを流用すると快適になるらしいが、まだ試していない。

〜パフォーマンス〜
iRacingにおいてi9-9900kとGTX1080の環境では、Riftと比べてグラフィックが重くなった感じはない。というのもRiftのときはスーパーサンプリング(内部解像度)を盛っていたが、PimaxではSteamVRの設定で80%くらいでも十分に精細なので、描画しなきゃいけない解像度はあまり変わらないのかもしれない。少なくとも最低GTX1080みたいなことは無いのでご安心を。
90Hzをキープできない環境なら、設定で72Hzに落とすのもアリ。描画負荷が単純計算で2割減。90Hz割ったり割らなかったりするより72Hz安定のほうが快適。Brainwarpは、遅延がある感じがしたのでオフにしている。


〜総評〜
FoV広いの最高です!!Rift/Viveの「穴から覗いてる感」はなくなった。4輪用ヘルメットのSNELL規格(左右180度)の視野にはわずかに足りないものの、ヘルメット被ってるくらいの視野になっている。細かい不満はありつつも、FoV広いのがすべてのネガティブを打ち消す。例えばレーシングシミュレーターのように、周辺視野の情報が重要な場合はもう戻れないね。
redditの有志が対応ゲームリストを作ってくれているので、よく遊ぶゲームで動きそうなら是非ご検討ください。



〜小ネタ〜
・トラッキングロストから素早く復帰させるには、じっと待つのではなく、首をぐるっと1〜2回転させるといい。
・ベースステーションとの距離が近すぎるとトラッキングが安定しない。1.5mは離したい。
・Large FoVだとSteamVRのSupersamplingがうまく効かず低画質(低解像度)になる。これは現在のSteamVRの仕様なので、Pitool側で内部解像度を設定すると回避できる。Normal/Smallなら関係ない。(いずれ解決するかも)
・IPDは、Rift/Viveで設定していたものと同じ数値を入れてはいけない。左右の液晶が斜めに配置されている関係で、スイートスポットは、それより2〜5mm狭いところにある。IPD設定時に使いやすいpimax_default.jpgがこちら
・5K+はロットによって液晶が違う。Black dotsが見えるロットと、Black dotsが見えないけど縦縞が目立つロット。うちの5K+(backer 34xx)はBlack dotsが見えるほうでした。でも絵が動いてるゲーム中は全然気にならない。
・Windowsのユーザー名が英語以外だとPlace the helmet in the visible position of the base stationのままHMDが動かない。

〜シムレーサー向け小ネタ〜
・SimucubeのOSWをオンにしているとEMIノイズのせいで、本体のセンサーがあるところに触れるとトラッキングロスト、画面全体がグレーアウトする。HMDのズレを治そうとするときに、ストラップの付け根より前を触らないように気をつけないといけない。Pimaxのケーブルにフェライトコアを入れたら少しマシになった。
・G27が原因で白いドットのちらつきが発生することがある。PCケースをアースに落とすと解決。

〜参考リンク〜
下記リンクの内容は一通り読んでみよう。上記の小ネタの詳細も書いてあるよ。
Table of Contents (Wiki) - Pimax 8K Series - Pimax Forums
reddit: the front page of the internet (Pimax Wiki)
2019年1月7日

Intel Core i9-9900k

レーシングシミュレーターのiRacingはちょっと古めのCPU+グラボでも割とヌルヌル動く。でも、新し目のサーキットの特定のエリア(例えばニュルGPやモンツァのホームストレート)で著しくfpsが落ちる。グラフィックオプションを相当削っていても、だ。うちのi7-4790k+GTX1080の環境でもfps落ち込みは発生していたものの、処理落ちするエリアは決まっているので、慣れてしまって特に問題なくドライブしていた。
この処理落ちはiRacingに厄介なボトルネックが存在しているのが原因だと思われる。最低fpsを上げるためにはシングルスレッド性能が高いCPUを使って、力技でそのボトルネックをゴリゴリ通す必要がある。

そんな折、「9900kならVRで90張り付く」とかいうツイートが目に入ってしまった。調べてみると確かにシングルスレッド性能は9900kが最強。2コアまでなら5GHzまで上がるとか。これiRacing用のCPUじゃん。こりゃ買い替え時が来たかも。ということで約4年ぶりのCPU交換。CPUとマザーボードとメモリだけ交換すりゃいいか。さあパーツを選ぼう。


CPU: Intel Core i9-9900k
現時点でシングルスレッドのベンチマークスコアが最強。8086kとか9700kとか中途半端なCPUにして後悔しないように。

M/B: GIGABYTE Z390 AORUS PRO
Z390の一番安いのでいいかな?と思ってたらZ390のマザーボード発熱比較データを見つけて思いとどまる。温度が低いほうから順番に価格を見ていくと6万、4万、7万、6万、2.4万、4万、5万。となれば2.4万のコレにするよね。

MEM: PATRIOT Viper White LED DDR4 16GB (2 x 8GB) 3200MHz Kit PVLW416G320C6K
3200メモリが2666とあまり価格差がなかったのでこれで。ベンチマーク見てると3200運用したくなるよね。ゲーミングPCなら8GBを2枚の16GBで足りるでしょ。

PSU: Antec NE750 GOLD
Z390マザーボードはCPU12Vが2系統刺さる。1系統でも動くので今使っている電源でも動くはず。でも電源は消耗品なので、ついでに交換しとく。CPU12Vが2系統出せる電源のなかからコスパ良さげなのを選定。

Cooler: Noctua NH-D15S
9900kは爆熱。でも定格なら空冷でいけるとか。空冷最強っぽいこれを選定。型番末尾"S"無しのNH-D15と比べると放熱フィンが全体的に上にずれているらしい。それで拡張スロットの一番上を塞がないらしい。なのでS付きにしておく。

M.2 SSD: Intel SSD 760p M.2 256GB SSDPEKKW256G8XT
ここまで来たらOS用ドライブも替えてやろう。いつのまにかM.2が安くなってた。

CPUグリス: MOLY-SLIP COPASLIP
グリスも拘ったほうがいいのか?と「CPUグリス 実験」とか検索してたら、「冷える」CPU用放熱グリスを探せ!×4 - Deap Peace というページを発見。ん?Copaslipなら工具箱に入ってるぞ?これにしよう!レースシムPCにはこれしかない。


ケースはDefine Cを流用。結局、使いまわすパーツはケースとグラボ、データ用SSDのみでした。ほぼ新PC。さて、組みますか。

このケースはマザーボードより上方に空間がない。そして配線裏通し。さらに今回買ったCPUクーラーは大型で、上側に寄っている。マザーボードに先にCPUクーラーつけたらCPU12Vが刺せないね。なのでまずマザボにCPUクーラーのバックプレートだけ取りつけ、マザーボードは宙ぶらりんのまま12Vとケースファンのコネクタを刺し、ケースにマザーボードを固定、最後にCPUクーラーを装着したら、マザーボード固定ネジ穴のうち1箇所がCPUクーラーに隠れるのが発覚。CPUクーラーを取り外し、そのネジを外し、CPUクーラーを再度取り付け。今度はCPUファンのクリップが取り付けにくい。マザボ固定ネジをまたまた外し、マザボをずらしCPUファンを装着。こんな手順でやっともとに戻せた。はー、疲れた。

※写真はメモリがデュアルチャンネルになってなかった!さしなおした。

肝心のiRacingにおけるパフォーマンスは…。
冒頭に書いた特定の場所の処理落ちが消えた!
画面内に25台くらい並んでても処理落ちしない!
特定の場所+画面内に描画される台数が多いと、さすがに少し処理落ち。が、以前とは比べ物にならない快適さ。
やはりレベルを上げて物理で殴るが正解でしたね。
心配していたCPUの発熱に関しては、iRacingはボトルネックのせいでCPUをフルに使い切れないので、空冷で全然余裕でした。