Pimax 5K+を手に入れ、1ヶ月くらい使ってみたのでレビュー。
Pimax 8Kではなく5K+にした理由は、8Kはなめらかで動画鑑賞に向き、5K+はくっきりでゲーム向きと事前レビューにあったから。有機EL液晶の5K BEはBrainwarp非対応とのことで5K+に決定。
※Oculus Riftからの乗り換え。HTC ViveとVive Proも使ったことがあります。
※レーシングシミュレーターのiRacingしかやりません。
※Pitool 1.0.1.103 Betaでのレビューです。
〜画質〜
スクリーンドアエフェクトは、ほとんどわからない。
ピクセルパターンのせいか、ドット感が感じられる。あと織物のような縦縞も見える。しかしこれらは注視してやっと気づく程度。有機ELではない普通の液晶なので、暗いシーンでは黒浮きが見られる。普通の液晶ディスプレイと同じ。
Riftとは精細感が段違い。文字も読みやすい。画質には文句なし。
〜視野角〜
広い!対角200度のFoVは、横170度×縦110度。横FoVは3段階から選ぶことができて、Large(横170度)、Normal(横150度)、Small(横120度)から選べる。狭いほうが描画しなきゃいけない解像度も少ないのでグラフィック負荷も低くなる。つまりfps稼げる。
Normal FoVでも箱車にのって正面を向いたら、助手席側サイドミラーが視界の隅に入る。NormalからLargeにして追加される領域はレンズの外縁部になるせいか画もボケて情報量はあまり増えないくせに描画負荷がかなり重いので、ぼくはNormalで使っている。
〜装着感〜
この項目は顔の形状により評価は変わるので参考程度に。
フェイスクッションのカーブがRiftに比べてゆるく、僕には合わなかった。オデコと頬骨だけ圧迫される。純正スポンジがやわらかく、長時間着用してるとずれてくるため、ヘッドストラップは結構締め付けないといけなかった。締め付けると血流が阻害されるのか、妙な疲労が蓄積される。
メガネ民のこともあまり考えられていない。純正スポンジだとメガネがPimaxレンズに接触する。このままではキズだらけに。
これらの問題は、厚いクッションを2枚使いすることで軽減された。
おまけにレンズから目を離したせいか、周辺の魚眼レンズのような歪みも軽減された。
でも、ヘッドストラップの締め付けはキツイくしないといけないまま。長時間の着用はしんどい。
Vive用の厚いフェイスクッションとデラックスオーディオストラップを流用すると快適になるらしいが、まだ試していない。
〜パフォーマンス〜
iRacingにおいてi9-9900kとGTX1080の環境では、Riftと比べてグラフィックが重くなった感じはない。というのもRiftのときはスーパーサンプリング(内部解像度)を盛っていたが、PimaxではSteamVRの設定で80%くらいでも十分に精細なので、描画しなきゃいけない解像度はあまり変わらないのかもしれない。少なくとも最低GTX1080みたいなことは無いのでご安心を。
90Hzをキープできない環境なら、設定で72Hzに落とすのもアリ。描画負荷が単純計算で2割減。90Hz割ったり割らなかったりするより72Hz安定のほうが快適。Brainwarpは、遅延がある感じがしたのでオフにしている。
〜総評〜
FoV広いの最高です!!Rift/Viveの「穴から覗いてる感」はなくなった。4輪用ヘルメットの
SNELL規格(左右180度)の視野にはわずかに足りないものの、ヘルメット被ってるくらいの視野になっている。細かい不満はありつつも、FoV広いのがすべてのネガティブを打ち消す。例えばレーシングシミュレーターのように、周辺視野の情報が重要な場合はもう戻れないね。
redditの有志が
対応ゲームリストを作ってくれているので、よく遊ぶゲームで動きそうなら是非ご検討ください。
〜小ネタ〜
・トラッキングロストから素早く復帰させるには、じっと待つのではなく、首をぐるっと1〜2回転させるといい。
・ベースステーションとの距離が近すぎるとトラッキングが安定しない。1.5mは離したい。
・Large FoVだとSteamVRのSupersamplingがうまく効かず低画質(低解像度)になる。これは現在のSteamVRの仕様なので、Pitool側で内部解像度を設定すると回避できる。Normal/Smallなら関係ない。(いずれ解決するかも)
・IPDは、Rift/Viveで設定していたものと同じ数値を入れてはいけない。左右の液晶が斜めに配置されている関係で、スイートスポットは、それより2〜5mm狭いところにある。
IPD設定時に使いやすいpimax_default.jpgがこちら。
・5K+はロットによって液晶が違う。Black dotsが見えるロットと、Black dotsが見えないけど縦縞が目立つロット。うちの5K+(backer 34xx)はBlack dotsが見えるほうでした。でも絵が動いてるゲーム中は全然気にならない。
・Windowsのユーザー名が英語以外だとPlace the helmet in the visible position of the base stationのままHMDが動かない。
〜シムレーサー向け小ネタ〜
・SimucubeのOSWをオンにしているとEMIノイズのせいで、本体のセンサーがあるところに触れるとトラッキングロスト、画面全体がグレーアウトする。HMDのズレを治そうとするときに、ストラップの付け根より前を触らないように気をつけないといけない。Pimaxのケーブルにフェライトコアを入れたら少しマシになった。
・G27が原因で白いドットのちらつきが発生することがある。PCケースをアースに落とすと解決。
〜参考リンク〜
下記リンクの内容は一通り読んでみよう。上記の小ネタの詳細も書いてあるよ。
Table of Contents (Wiki) - Pimax 8K Series - Pimax Forums
reddit: the front page of the internet (Pimax Wiki)