実験したけどダメだったメモ。
レースシム用ペダルのフィーリングを追求するシリーズ。
Giddyupなどのマスターシリンダー式ブレーキについて。
きっかけはこんな資料を見つけたこと。ADVICSブレーキパッドとか扱っている会社の資料。
S&Eブレーキ株式会社 ブレーキ雑学講座
・雑学講座54 ブレーキフィーリング
・雑学講座86 ペダルストローク その1
・雑学講座87 ペダルストローク その2
ざっとまとめるとこんなかんじ。
ペダルのアイドルストローク(遊び)の要素
・パッドとロータの隙間
・ブレーキペダルやマスターシリンダーなどの機械的遊び
ペダルストローク剛性(液圧がかかってからの固さ)の要素
・キャリパ(約40%)
・パッド(約30%)
・ブレーキホース(約10%)
実車と同じように作れば、実車と同じフィーリングが出るんじゃね??
ほんで、実際に作ってみた。
・ブレーキマスターシリンダー(Wilwood 260-1304 ボア3/4inch)
・ラバーのブレーキホース(120cm)
・ブレーキキャリパー1個(Wilwood PS-1 2pod)
・ブレーキパッド1組(Wilwood 4108)
・ブレーキローターの代わりに鉄板
・ブレーキフルードの圧力をブレーキ入力としてシムに送る
さっそく踏んでみた。
ペダルの遊び明確に感じる。ピストンが飛び出てパッドが動いてローターに接触するまでの隙間がわかる。でもこのわずかな領域のペダルが軽すぎる。
一方、その先の油圧がかかってからのストロークが、血管が浮き出るくらい踏んでも+1cmくらいしか動かなかった。壁を踏んでいるかのように固すぎ。
興味深かったのが、動かないブレーキペダルでもそれなりに運転できたんだよね。でもやっぱりある程度ストロークが無いと、どれだけ踏み込んでいるかをフィードバックとして把握しにくい。これだと長距離レースで踏んでるつもりで事故ると思われる。むかしむかしプレステコントローラーデュアルショック2に搭載された感圧ボタンを思い出すといい。アクセルに割り当てたらストレートで全開にしてるつもりがパーシャル、みたいな。
失敗の原因を分析しないと。
前述のキャリパー40%ってのは4輪ならそれが4系統あるっつーことなので、1個だと影響が4分の1以下になってるのかも。キャリパーやピストンの数を増やさないといけないかもしれない。こればっかりは実験する気がない。キャリパーがゴロンゴロン転がってる環境に住みたい。
30%のパッドは、まったく圧縮してる感覚なかった。Wilwoodのだから?これも4系統あるとストロークに反映されるのか?
ブレーキホースについては、たぶん実車1台で40cm×4輪くらい=120cmでちょうどよさそうなんだけど、そもそも10%だしな。
わずか1cm足らずだけどストロークはしてるので、ストローク増やすためにマスターシリンダーを細くすればいいのかと考えた。
3/4inchマスターから5/8inchマスターにすると、面積比が1/1.44くらいなのでストロークは1.44倍になるはず。それでも1.44cmかぁ。少ない。固くなってから3~4cmは欲しい。
という、理論的には完璧かと思いきや、けっこうなコストをかけて実践したのに盛大に失敗した話でした。
何事も実験してみないとわからないものだね。
とはいうものの、スレーブシリンダー式に戻すのもめんどくさいので、キャリパーゴム方式のゴムの代わりにスケート用クッシュを2個並べて挟みこんでみた。
これがちょっと固めだけどそれなりにいい感じ。しかしちょっと使ったら、ブレーキリリースのタッチに引っかかりを感じるようになった。だめだこりゃ。
ピストンがストロークしすぎなんだね。
結局スレーブシリンダーに戻しました。
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